仮面ライダー THE NEXT

  • 2007/10/27(土) 12:00:00

この感想を書ける日を、ずっと待っていたんだなあ……
感慨深いです。

■率直な感想。
FIRSTと続けて観たのが、ちょっとまずかったかも……
作りもコンセプトも違うので、FIRSTが好きだった人にはちょっと戸惑う事があったりとか。
いきなりNEXT観た方が楽しめたかもしれません。

ドラマ部分が、ちょっと薄めに感じてしまうのがなあ。
なぜなら、ホラーとアクションに物凄く力を入れていたから(笑)
この辺は監督の嗜好だよね。

FIRSTがTVシリーズとして、NEXTはその劇場版みたいなノリ。
というか、NEXTは非常に「仮面ライダーアギト劇場版」に似た作りでした。
そして、昭和ライダーノリでもあります。
話の中心がショッカーの作戦とそれの被害者で、ライダーは添え物。
そういう風に観ないと、あれ?って思うかも。

ところどころが杜撰(笑)
もうちょっと説明いるんじゃ……とちょっと心配に。
私は好きだし脳内補完おkだけど、いきなり観る人にはちょっと難しいんじゃ…と。

■ちょっとアレだったところ
時間が無かったのかなあというシーンが二つ。
・V3の攻撃でアスファルトに叩きつけられた一号の周りにヒビが入る。
次のカットでヒビが皆無。
更に次のカットでヒビ復活。
……一瞬なんだから入れてくれ。有ったり無かったりするヒビが気になる……
・一文字がトレーラーにサイクロンでアタックかける時に、風でヘルメットのカバーがバカンと上がっちゃって、操縦者の顔が別人なのがハッキリと……。・゚・(ノД`)・゚・。
観ちゃったじゃねーか!影つけるとか何とかしてくれよ!
撮り直せなかったのは判るんだけど、画像処理でどうにかなるレベルなのに。
FIRSTだとこういうところは丁寧だったので、余計に気になるんだよ。
95点取ってるなら100点取ろうよ、みたいな。

後ねえ、レストラン戦闘が(観た場所がわりと前の方だったせいもあるかもだけど)、店内が暗く&色を抑え目にしてる映画だから余計に、ライダーとショッカーライダーの区別が付きにくい。
FIRSTは昼間だし野外だしライダーの色が明るいからイヤでも判るんだけど、こっちは幾ら色変えてても暗くしてると区別が付かないのよ。
シザーズジャガーだけだ、ハッキリしてたの。

■良かったところ
バイクシーンやトレーラー戦は凄い迫力で文句なし!
ショッカーライダーの攻撃をキックで跳ね返す一号のシーンはカッコよい!
先頭を走るバイクが右折→爆発で吹っ飛んでくる→そこに現われるサイクロン&変身する一号のシーンは本当にカッコよく、ライダー然として震えた。
ついで、二号がトレーラーの横付けになってパンチ→トレーラーが併走していたトラックだっけか、それにぶち当たってトラック壁にぶつかって炎上のシーンは、ライダーのパワーが映像で感じられて痺れた。

一号二号と本郷一文字は、今回は変身前と後の感慨が少なくなったなと思う。
二人とも、もう戦うことが当たり前になっていて、その差が無いというか。
だから、変身前も後も同じように、観ていてテンションが上がるというか(笑)
ぶっちゃけカッコイイとしか言えんよ。
頼もしい、この2人なら世界の平和を守ってくれそう、って思わせてくれました。
いやー二年の歳月って凄いよね。
FIRSTでは濃いセリフなどでライダーらしさを現した部分が大きいけど、NEXTでは映像で「仮面ライダー」を現してくれたのがいい。
ショッカーから追われる時はホッパーって感じで、逃げるし弱いしやられそうになるけれども、誰かを救おうとする&何かを守ろうとする時に初めて、仮面ライダーとなり、強くなるんだなあって思った。
これはFIRSTもNEXTも同じですね。

田崎監督有難う。

ただ、本当にレストラン内の戦いは見づらくて、個々のアクションを見れる状況じゃなかったんですが…
FIRSTでははっきり、二人の戦闘スタイルの違いも見えてたしね。
そういうかっこよさは、一回見ただけじゃ判らないかも…

昭和の風見は「憎しみからライダーになる」のだけれども、NEXT風見は、ひたすらに「自分の愚かさ」と悲しみに包まれたV3でしたね。
自分を満たす素晴らしいものと思っていたそれが、最愛の妹の何もかもを砕いてしまった事に気づかないでヘラヘラしていた、という愚かさ。
こういう持って行き方だとは流石に見当が付かなかったわ……どういう理由で殺すのだろうと気になってたんだけど。
やっぱええわ。

ホラーシーンは……。・゚・(ノД`)・゚・。
怖いけど、何度も観たら多分大丈夫。多分。


■教師の本郷
本郷がマヌケキャラになってるのを黄川田くんは違和感を感じたらしいけど、元々本郷はあんなもんだと思った。
前作が話の中心だったのが、今回は社会に埋没してしまったからそう見えるだけだと思う。
てか、少なくとも前作の頃よりは明るく前向きに生きてるなーと思う。

その実、誰かの為にならたった1人でもショッカーに立ち向かうところは全然変わっていない。
風見の意志を聞いて、ショッカーに従うしかないという答えに説得する事も無く置いていき、付いてきた一文字の身を案じてベタにみぞおちに一発入れて置いて行くのも。

誰かに強要する事はしない。
自分で考えて、自分の意志で戦う。
それが、孤高の戦士=仮面ライダーだ、と井上さんは言いたいんだよね。

そうそう、久々に会ってバーに入ってるシーンで、素っ気無い一文字に本郷が「何か……冷たいな」と拗ねるんですが、後で一文字がショッカーに向かう本郷に追いついた時に「付き合ってやるぜ、嬉しいだろ」とヘラヘラ言うシーンへの布石だったんだねえ。
仲良くしたい時には素っ気無いくせに、来て欲しくない時には言いもしないのに付いてくる。
そういう変な気の合い方が、本郷にはイラっと来たろうなあ(笑)>一文字
でその後、追いついた一文字が本郷の腹にハムラビ法典。
この2人、凄く良いコンビになったなーって思った。

本郷が甘党だったり、バーで牛乳飲んだり(ジェットマンですね)、今回は飲み物で人間性を出してるね。
携帯がマナーモードだったのがなぜかツボだった(笑)

■遊び人一文字
「辛いもんだな……なかなか死ねないつーのも」が、Chiharuとの対比だったのね。
&改造人間の末路も示唆している。
苦しくても死を選ばないし、出来るだけ楽しく生きようとする一文字、
沢山努力してきたのに、もう自分ではどうにもならなくて死を選ぶしかなかったChiharu。

少しずつ死に近づきながらも(でもどうやらまだまだ死ななそう)、絶対に他人(特に本郷)の前では弱さを晒さない、大丈夫だと嘯く。
そんな一文字が私は大好きです。
【本郷の前で弱さを見せたら舌噛んで死ぬぐらいイヤだ】と思う一文字だといいな、ってずっと思ってたから、今回は本当に嬉しかった。
私の見込んだとおりの男だった(*´∀`)
井上さんが思い入れてるならそういうキャラだと予想していたけど、ビンゴで嬉しいぞ。
不器用な男だと思うけれどね。

でも、風見君に対してはかーなーり大人げない。
常に酔っ払いのおっさんみたいだし(笑)

■風見志郎
ストーリーの流れを読んだ時には「そんなコロコロ心変わりするのか?いやだなあ」なんて思ったけど、主体性のない若者が超人的な力を得て粋がってる、てなおバカさんキャラだったので、「ああ、バカじゃ仕方ないな」と納得(ひでえ)。
デキャンタージュも結局「若かったワイン開けちゃった」位、カッコつけでやってただけ、本当は何も判ってなかったと。
つうか、吹いたよあのパンチ。

Chiharuの身に起こった事が引き金になって、ちゃんと自分の頭で考えて「自分は今どうすべきか」という答えに辿り着く。
そして最愛の妹との別離までの流れは素晴らしかった。
加藤くんが上手い役者さんだったからこそ、説得力のある風見志郎だったと思う。
私は風見くんを好きになれたよ。

■琴美
強い女の子好きだよね>井上さん

彼女の最大の強さは、大事な親友の心を知りたくて、聴くと死ぬかもしれないと散々言われている【プラチナ・スマイル】へ手を伸ばした勇気。
本当にChiharuの事を案じていなかったら、あんな真似はしません。
だからこそ、彼女の後ろに立っていたChiharuは嬉しそうな顔をしたんだろう。

立場は違えど、2人とも苛められながらも頑張って生きてきたんだよね。

そして、ラストで悲しみを引き摺らないところに女の強さを感じた。

■Chiharu
ショッカーのナノロボット作戦に巻き込まれ、更に同業者の嫉妬からの事故で、悲劇のどん底に落とされてしまった。
10代の女の子にとって、顔が酷い目に遭うって言うのはただでさえ辛いのに、アイドルという地位に【上がる事と保つ事の努力】も、整形手術が失敗=ナノロボットの為に崩れた顔が元に戻らない事で、粉々に砕かれる。
自ら命を絶つ事に納得するのって私のポリシー的に反するんだけど、仕方がない、と思う。
白いワンピースを抱きしめてさめざめと泣くシーンは女の子(元女の子含む)には共感するでしょう。
お気に入りの服を、可愛く着る事が出来ないって辛さ。
服が可愛くするんじゃなくて、着てる子がそれだけの努力を重ねて可愛くしてきたからこその可愛さなんだよ>お気に入りの服
……いや、若い頃はさー勢いで着こなせた服とか、今はもう可愛く着れなくなっちゃって泣く泣く手放したり、ショーウィンドウで見かけても「買っても可愛く着れないんだよなあ、今の私じゃ」なんて思って諦める事多くてさ(笑)


私は何故か、醜くなってしまったChiharuが一番可愛いなあ、と思います。
本当のChiharuだからかな。
包帯のもだけど、顔半分が崩れてしまった彼女もとても可愛い。
薄汚れてしまったワンピースも、白いハイヒールもね。

偽もホンモノも上手く演じていた森嬢は本当に素晴らしい。

■嶋久シャッチョ
ある意味のショッカーね。悲劇を何度も生み出そうとする存在>Chiharu再生行為
屋上から落ちたChiharuをダストシュートに落としたのも、彼と山崎さんなんだろうね。
下水に捨てられたから、又ナノロボットが周りのゴミ吸収して更に酷い姿に……。・゚・(ノД`)・゚・。

■トカゲ姐さん
説明とか無かったけど、彼女はストイックに仕事に生きていたんじゃないかな。
だからナノロボットで抑制していた性的欲望が露になっちゃったと。
風見にコナ掛けてたかもねー。
だから最後の闘いの相手がV3だったんだろうな。

■トモロヲ
キャラ立ちすぎ(笑)
このシリーズって怪人にキワい役者持ってくるのがいいんだよね。
次回は阿部サダヲとかどうでしょうか。
宮迫も捨てがたい。

■斉藤洋介先生
要するに一番本郷をバカにしてたのは、この人だったって事かなあ。

生徒もだけど、無害そうだからとバカにしてからかっていたのが、自分より上の力を持ってると知って人が離れてゆく。
こういうの上手いよねえ>井上さん

■他気づいた事。

・ヒキヲタのサラダが仮面ライダーだった(プチトマトが目)。

・真性さんがナノロボットで改造されちゃったら、その後に手術しても被ったまんまなんだろうなあ。
例えが下品でごめん。

・V3とChiharuの対峙シーン。
「何この【一万年と二千年前から愛してる】は」と思った。
CGのぐねぐねした触手はイラネ!

・二本の腕によって背を押されて落とされたから、白い手が偽Chiharuの背に付いてたんだろう。

・一文字が階段をフウフウいいながら下りてるシーンは正直、
「ヘルニアか痔か膝の痛風」で苦しんでる人っぽかった……_| ̄|○
好きなんだけど、つい。

■ぱちんこ仮面ライダー
ホラー映画だから定番のオチにしないと。

でもあんまり怖いと皆ちびるかも

んじゃスポンサーも兼ねてギャグっぽくしよう

って事かな。
私はホラー苦手だから、返って笑えた。
有りだと思う(笑)

「殺して―――――やる!」だからねえ。怖いよ。

このシーンだけはこちら(観客)側の世界なんだろうな。
怖いって。

■総括
そんなこんなでしたが、面白かったです。
人物対比も張り巡らせてあったり、細かい心理も伝わってくるし。
映像だけでその辺を説明してるのがエライ。

次のシリーズもさらっと出来ちゃうんじゃない?
映画の興行成績によりますけど(笑)
観れたら観たいなー。
という訳で、ガンガン観に行くよ( ^ω^)